2020年7月24日金曜日

「ポリ袋は海洋プラごみのわずか0.3%」だから

 レジ袋が有料化されて、話題になっています。
「ポリ袋は海洋プラごみのわずか0.3%」だから影響は小さいという意見があるそうです。
 へぇー。

 例えばの話ですが、60億人の0.3%は、1800万人です。0.3%を無視してもいいでしょうか?

 空気中の一酸化炭素の濃度が1500ppmを超えると、人は死に至るそうです。ppmはparts per millionなので、0.15%です。0.3%を無視してもいいでしょうか?

 数字が小さいから影響も小さいと考えるのは間違いです。

 数字が小さければ無視していい場合も多いですが、例えば0.3%のポリ袋でウミガメが絶滅してしまうというのであれば、それはやっぱり問題なんです。

 「ポリ袋は海洋プラごみのわずか0.3%」だから影響は小さいという主張は、ポリ袋は悪くないという結論に導こうとしているように感じます。


 ところで、そもそもの海洋プラごみの量の数字は信頼できるのでしょうか?きちんと調べていませんが、地球全体で調べるのは大変なので、たぶん精度は良くないと思います。数値の精度が信用できないのであれば、すべての議論が台無しになってしまいます。

 数値を出して議論するのは大切なことですが、数値があればいいというわけではありません。盲目に数字だけを見ていると、間違った結論に導かれるかもしれないので注意が必要です。


 一応、断っておきますが、私は別にレジ袋の有料化に賛成なわけではないです。私の場合、何年も前から買い物袋を常時携帯しているので、有料化は影響ないです。つまらないルールを作るなぁくらいに思っています。
 敢えて私の見解を述べるなら、規制されるまで何も考えずに大量にポリ袋を消費していることを、まず恥ずべきだと思います。不要なものを大量に消費するのは、環境にも経済にも良くないです。

P.S.
 「レジ袋」という名称は良くないですね。現代の日本でしか通じない言葉だと思います。「コンビニエンスストアなどで配布される、ポリエチレン製の買い物袋」では流石に長いですが。


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