2016年10月30日日曜日

C#でMIDI その0

 私の趣味の一つはプログラミングです。最近のWindowsにはC#のコンパイラがついているので、いろいろ遊べます。

 今回はC#を使ってMIDIのプログラミングをしてみようと思います。

 プログラミングをするには、当然、予備知識が必要です。たいていはGoogle先生とかWikipedia先生に訊けば分かります。

 とりあえず、手始めにMIDIファイルの構造を以下にまとめてみます。

 次回以降が実際のソースコードです。まぁ、百聞は一見に如かずで、ソースコードを見た方が分かりやすいかもしれません。

参考URL
MIDI
SMF 
C#
Windows API


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MIDIファイルの構造 (SMF, Standard Midi File)
<HeaderChunk> + <TrackChunk> + <TrackChunk> ...

MIDIファイルには複数のフォーマットがある (SMF0, SMF1, SMF2)
SMF0 : TrackChunkは1つ
SMF1 : TrackChunkは複数 (1つのTrackには1つのChannelが対応, 最初のTrackにはテンポなどの情報だけ入れる(コンダクタトラック))
SMF2 : 使われていないらしいので省略
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<HeaderChunk>
ChunkID            4bytes, "MThd"
ChunkSize          4bytes, Big Endian, 6
FormatType         2bytes, Big Endian, 0 or 1
NumberOfTracks     2bytes, Big Endian, SMF0なら1
TimeDivision       2bytes, Big Endian

TimeDivisionについて
(1) bit15が0の場合(0*** **** **** ****)
4分音符の分割数 (48, 96, 960, etc)
4分音符の実際の時間は、MidiEventのMetaEventで設定可能 (デフォルトは0.5sec)

(2) bit15が1の場合(1aaa aaaa bbbb bbbb)
1aaa aaaaが1秒間のフレーム数 (-24, -25, -29, -30)
bbbb bbbbが1フレームの分解能 (4, 8, 10, 80, 100, etc)

(1)を使うことが多い
なお、MIDIでは最小時間単位をtickという
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<TrackChunk>
ChunkID            4bytes, "MTrk"
ChunkSize          4bytes, Big Endian
Data               MidiEventの配列

MidiEventには、ChannelEvent , SystemEvent, MetaEventの3種類がある(最初の1byteで区別する)

variable(可変長)について
最上位bitが1なら、次の1byteもデータと見なす
(1xxx xxxx 1yyy yyyy 0zzz zzzz) は (xxx xxxx yyy yyyy zzz zzzz)を意味する
最大4bytes (データは最大で28bits)
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<ChannelEvent>
DeltaTime      variable, Big Endian, 直前のMidiEventからの時間 (tick単位)
EventType      1byte, 0x80-0xEF
Param1         1byte
Param2         1byte, EventTypeによっては存在しない

0x 8n kk vv    3bytes, Note Off
0x 9n kk vv    3bytes, Note On
0x An kk vv    3bytes, Note Aftertouch
0x Bn cc dd    3bytes, Controller
0x Cn pp       2bytes, Program Change
0x Dn vv       2bytes, Channel Aftertouch
0x En ll mm    3bytes, Pitch Bend

n      4bits, 0-15,  Channel Number
kk     1byte, 0-127, Note Number
vv     1byte, 0-127, Velocity
cc     1byte, 0-127, Controller Type
dd     1byte, 0-127, Controller Value
pp     1byte, 0-127, Program Number
ll     1byte, 0-127, Pitch Value
mm     1byte, 0-127, Pitch Value

ChannelEventでは、同じChannelEventが連続するときは、2回目以降が省略可能 (Running Status)
1つのChannelには1つの楽器を対応させる (n=9はパーカッションに固定されている) (SMF1なら1つのTrackが1つのChannel、1つの楽器に対応する)
ControllerについてはWikipedia etcを参照
Program NumberについてはWikipedia etcを参照
llとmmは2つで1つのパラメータ(0-16383、8192のときはPitchの変更なし)
ll=0xxxxxxx, mm=0yyyyyyyは、yyyyyyyxxxxxxxを意味する(Little Endian)
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<SystemEvent>
DeltaTime      variable, Big Endian, 直前のMidiEventからの時間 (tick単位)
EventType      1byte, 0xF0 or 0xF7
DataLength     variable, Dataのサイズ(byte単位)
Data

Dataが長い場合は、複数のSystem Eventにすることもある(送信エラーも起こりうる)
Dataの最初なら、System EventはF0で始める
分割されたDataの途中なら、System EventはF7で始める(variableは分割されたDataのサイズ)
Dataの最後にはF7を付ける (variableにはF7の1byteも含める)
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<Meta Event>
DeltaTime      variable, Big Endian, 直前のMidiEventからの時間 (tick単位)
EventType      1byte, 0xFF
MetaEventType  1byte, 種類はたくさんある
DataLength     variable, Dataのサイズ(byte単位)
Data

0x FF 00    シーケンス番号  (Dataは2bytes)
0x FF 01    テキスト
0x FF 02    著作権
0x FF 03    シーケンス名
0x FF 04    楽器名
0x FF 05    歌詞
0x FF 06    マーカー
0x FF 07    キューポイント
0x FF 20    MIDIチャンネルプリフィックス    (Dataは1byte)
0x FF 21    ポート指定  (Dataは1byte。非標準。)
0x FF 2F    トラック終端    (必須。Dataは0byte)
0x FF 51    テンポ      (Dataは3bytes)  4分音符の秒数(usec単位) デフォルトは500000usec
0x FF 54    オフセット  (Dataは3bytes)  hr mn se fr ff  0-23, 0-59, 0-59, 0-30, 0-99の値をとるらしい
0x FF 58    拍子        (Dataは4bytes)  4/4拍子とか
0x FF 59    調号        (Dataは2bytes)  シャープ、フラット、長調、短調
0x FF 7F    シーケンサー特定メタイベント
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参考URL
http://ja.wikipedia.org/wiki/General_MIDI
http://www.midi.org/techspecs/midimessages.php
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失われない情報

 インターネットで調べものをしていると、「最新」と書かれた5年前の記事を見つけたりします。

 「当時は最新だったのだろうなぁ」と思いつつ、「紛らわしいから、最新なんて書くなよ」と思うわけです。

 古い記事だとすぐに気づいたときはいいですが、読み終わってから気づくと、少し「イラッ」とします。

 インターネット上の情報はなかなか消えません。簡単にコピペできるので、消したつもりの情報が、いつの間にかどこかに転載されているなんてことも起こり得ます。

 だからこそ、情報を書く側は、いつの情報かを記録すべきだし、情報を読む側は、いつの情報かに注意すべきだと思います。

 ちなみにこのブログの記事はアップロードされた日付に従っているはずです。

失われる情報

 先日、スマホに入れていた写真のデータが消えてしまいました。

 知らずに操作ミスをしたのかもしれません。USBメモリの代わりにサイズの大きなファイルをコピーしていたのが悪かったのかもしれません。気づいた時には消えていました。

 スマホのデータの復元方法を調べて、慌てて試してみましたが、データは見つかりませんでした。すでに別のデータが上書きされてしまったのかもしれません。データが復旧できることもありますが、復旧できないこともあります。

 無くなった写真は、近所を散歩したときの写真とか、メモ代わりの写真とか、どうでもいい写真だったはずです。ですが、今となっては分かりません。大事な写真があったかもしれないと思うと、ちょっと落ち込みました。

 どんなデータも失われる可能性があります。少なくとも、大事なデータはきちんとバックアップしておこうと思った次第です。