2016年2月6日土曜日

嘘をつく上司の心理

 私は嘘が嫌いです。

 こちらのコラムにもあるように、嘘がはびこる組織は腐敗し、必ず悪い結果をもたらします。耐震偽装マンション、STAP細胞、大手メーカーの不適切会計などなど。枚挙に暇がありません。

 嘘が悪い結果をもたらすのは自明だと思うのですが、それでも世の中には嘘が溢れています。社会に出て何年か働いていますが、幾たびも嘘に遭遇しました。偏見かもしれませんが、役職付きの上司になるほどひどい嘘をついている気がします。

 たいていの上司には、事業計画を立てる、という仕事があります。事業計画には簡単な制約が一つあります。それは「利益を上げる」という制約です。非常に簡単な制約ですが、これが難しいです。

 確実に儲かる話はありません。どんな事業計画も失敗する可能性があります。ましてや不景気の昨今、利益を上げる計画を立てるのは非常に難しいと思います。

 となると、そこに嘘が混じってきます。実現可能性の低いことでもできると言ってしまう。需要を多く予測する。コストを小さく、利益を大きく見積もる。などなど。

 もちろん、未来予測は往々にして外れるので、少し楽観的な予測をしても間違いではないでしょう。加えて、予算をもらえるかどうかは死活問題なので、計画を少し脚色してしまう気持ちは理解できます。
 ですが、計画に嘘が混じると悪い結果につながります。それは歴史が教えてくれている通りです。

 嘘にも程度があります。小さな嘘をつくことに慣れてしまうと、いつか大きな嘘をついて大失敗につながる気がします。

 願わくば、嘘をつかない仕事をしていたいものです。

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