近所にお寺があります。
建物はなかなか凝った作りをしていて、軒下のあたりは、独特の曲線に加工された木材で組み上げらています。一つ一つの木材がどのような形か想像するのは、まるでパズルを考えているようです。
部品を作るときは、いろいろなことを考えます。
組み立てたときにどうなるか。頑丈な構造になっているかどうか。見た目が美しいかどうか。
組み上げられるかどうか、というのも重要です。「部品を作ったけど、形が引っかかって、組み立てられない」なんてことは、よくあります。
現代であれば、CADを使って製図できますが、このお寺を建てた当時は手書きの図面だったでしょう。コンピュータを使ったモデリングの便利さに感嘆するとともに、手書きをしていた職人の技術に感動します。
どんな物でも、それが人工物なら、作った人がいます。鉛筆でも、鞄でも、家でも、車でもです。
どんな人がそれを作っていたでしょうか?
どんなことを考えて、設計していたでしょうか?
どのような部品、材料が必要でしょうか?
どのように加工すれば良いでしょうか?
物の形にはたいてい意味があります。普段、何気なく使っている物でも、「それを自分で作るとしたら?」という視点で見てみると、見えるものが違ってきます。
「物を作る」ということに関心を持つのは、エンジニアという職業柄でしょう。私は、ときどき、こういう想像を楽しんでいます。
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