2018年2月18日日曜日

流れの設計

 通勤に軽自動車を使っています。スズキのハスラーです。最近は、朝が寒くて、車の全面が凍り付いてしまい、融かすのに一苦労しています。

 氷が融けると水になります。ハスラーの天井は水平なので、天井で融けた水は流れずに残ります。残った水が乾くと、埃の跡になります。ウォータースポットと呼ばれる汚れです。

 例えば、車両の天井に少し傾斜があれば、水は流れて行くので、埃の跡は残りにくいでしょう (もちろん、車の表面の撥水性も大事です)。

 (ちなみに、同様の現象を、科学の世界ではコーヒーリング現象と呼ぶそうです。半導体の世界ではウォーターマークと呼んだりします。)


 私のアパートのキッチンの流しには、プラスチック製のフタのようなものがあります。水は流すけど、大きなものはせき止めるアレです。そのフタの下にさらに金網があります。

 このフタですが、これまた水平に設計されています。水を流した後は、表面張力で、このフタの上に水が溜まります。いつまで経っても乾きません。

 キッチンに水が残っていると、雑菌が繁殖しやすくなり、不衛生です。そこで私はペットボトルのフタくらいのプラスチックをこのフタに挟んで、傾きをつけてやりました。案の定、水が流れやすくなって、フタはすぐ乾くようになりました。


 流れを設計するというのは、とても重要なことです。エアコンの効きをよくするには、部屋の中の流れを考えます。人の流れやクルマの流れも同じで、意図的に流れを作ると、混雑しにくくなります。

 ポイントは、淀みを作らないことです。流れる水は清いものですから。

参考:コーヒーステインウォーターマーク

ぶらり寝台列車の旅

 世の中には様々な交通手段があります。

 私が住んでいるところから東京まで行くには、新幹線 or 飛行機というのが普通なのですが、今まで寝台列車というやつに乗ったことがなかったので、試してみることにしました。

 乗ってみたのはサンライズ瀬戸・出雲です。この列車は、7両編成のサンライズ瀬戸(高松発)と、同じく7両編成のサンライズ出雲(出雲市発)が岡山駅で連結されて東京駅へ向かいます。私が乗ったのは岡山駅からです。岡山駅を夜の22:34に出発、東京駅に翌朝の7:08に到着します。

 チケットは、インターネットでは購入できないとのことで、みどりの窓口で購入しました。値段は、一番安いノビノビ座席で、¥16,000くらいです。岡山までの運賃もあったため、新幹線で移動するより少し安い程度でした。高い座席を選ぶと新幹線より高額になると思います。ちなみに高速バスだと、¥10,000くらいなので、値段だけなら高速バスの方がずっとお得です。

 そして、乗車当日。

 夜中の岡山駅で寒い中待っていると、ようやく列車がやってきました。Web Siteに載っている通りの列車ですが、初めて見る2階建ての車両は新鮮に感じます。
 予約したノビノビ座席は、2階建てベッドをたくさん並べて、間を少し区切ったような感じの座席です。カーペット敷きで、十分に足を伸ばして眠れる広さがあります。各座席には毛布が用意されていました。枕は無かったです。高速バスと違って完全に横になれるので快適でした。

 ちなみに、サンライズ瀬戸・出雲には、自販機はありますが、車内販売はありません。また、トイレとシャワールームがあります。シャワールームを使うには、別途カードが必要らしいです。

 「わざわざ新幹線を使わずに、寝台列車に乗るのはどんな物好きだろう?」と、周りの様子を伺うと、乗っていたのはたくさんの外国人旅行者でした。ヨーロッパ系?、インド系?の旅行者らしき人達。よくは分からなかったのですが、中国系、韓国系の旅行者の方もいたかもしれません (マナーが悪いと言われがちな、中国人観光客の集団といった感じの人々はいませんでした)。それと日本人の家族連れや年配の旅行者。寝台列車を選ぶという物好きな人々であることは間違いないと思います (人のことは言えませんが)。

 乗車後、とりあえず自分の指定座席に行くと、隣の外国人旅行者が、「友達と並びたいから場所を交換してくれ」って。で、交換したら、また別の外国人旅行者が同じく「交換してくれ」って。で、2回も場所を交換しました。うーん。なんともたくましい旅行者の方々。

 列車が出発したら、あとは東京駅まで寝て待つだけです。22:34に岡山駅を出て、ふと目が覚めたときには、大阪駅でした。さすがに深夜なので、人もほとんどいません。列車は暗闇の中をひたすら進んでいきます。楽しむ景色はありませんが、少しワクワクします。

 また、ひと眠りして目が覚めると、今度は静岡駅でした。朝の5:00くらいだったと思います。東京駅には7:08着の予定です。

「・・・あれっ。」

 新幹線と違いスピードは出ないのに、まだ静岡駅です。「なんか遅いなぁ」と思っていたら、車内放送が。40分の遅れとのこと。

「えぇーーー。」

 「なんで夜行列車が遅れるの?」と思っていたら、また車内放送が。なんでも、先行する貨物列車がシカと衝突したそうです。

「・・・シカじゃ、仕方ない・・・」

 車内放送によると、東京駅着は8:30になるとのこと。それだと私は遅刻してしまうので、熱海で振り替え輸送の新幹線こだまに乗り換えました。ちなみに、私は運良く座れましたが、早朝の東京往きの新幹線は立ち乗りの人もいるくらい混んでいます。

 結局、東京駅には7:30頃に着いたので、私は無事に間に合いました。


 初めての寝台列車の旅。なかなか思い出深い体験になりました。

参考:サンライズ瀬戸・出雲