2012年12月9日日曜日

規模の経済

従業員100人の会社があったとします。1人当たり価値 "1" を作るとすると、その会社は "100" の価値を作り出します。

会社の規模が1000人になったとします。今度は "1000" の価値を作り出すことになります。生産量は10倍です。

これは成長と言えるのでしょうか?

会計的には規模の拡大は利益アップということになるのでしょう(ただし人件費の増加などは無視しています。)。 いくつかの企業ではこのように規模を大きくすることで利益を増やしているように思います。「上場から5年で売り上げが10倍になりました」みたいな感じで。

私は規模の拡大は本質的な進歩ではないと思っています。規模の拡大を否定する気はありませんが、それはイノベーション(技術革新)ではありません。会社の規模が大きくなっても、それは"技術的な成長"や"新しい付加価値の創造"とは別のものです。

近頃はエネルギー問題がいろいろと議論されていますが、その解決には技術革新が不可欠です。そしてその技術革新は規模の拡大とは関係ないものです。企業が利益アップのために規模の拡大を狙うことを否定はしませんが、社会の進歩のために技術革新を狙うことも重要なのだと私は思っています。


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