以前のコラムに書いた「規模の経済」についてのさらなるお話です。
基本的に会社や国家の生産量は規模に比例するものです。規模が増えれば生産量は上がり、規模が減れば生産量は下がります。社員の多い会社ほど、国民の多い国家ほど、生産量は大きいはずです。
例えばの話、ある国家がそっくりそのまま2倍になったとします。人口も国土も2倍です。そうすると中身は全く同じ国家ですが、生産量は2倍になっているはずです。物理の言葉で言うと、生産量は示量変数です。
もちろん、生産量を決める要因は規模だけではありませんが、規模は生産量を決める重要な要素です。
ところで、これからの日本は人口減少社会になると言われています。少子高齢化が続けば、当然、人口減少に帰結します。人口が減少するということは、生産量も減少するはずです。国家の生産量をGDPで測るなら、将来、日本は人口が減少してGDPが減少する、と予測されます。
GDPの成長が国家の発展であるとするなら、これからは国家の発展は難しくなると言えます。もしかしたら、「一人当たりのGDP」を基準に国家の発展を考えた方が良いのかもしれません。
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