たぶん、経済成長はいいことです。「GDPを増やすために、生産性を上げよう」というのは、素直な考え方だと思います。
ただ、「生産性が上がれば、必ずしもGDPが上がるわけではない」ということには注意するべきでしょう。
いくら供給が増えても、需要がなければ、取引は成立しません。お金が動かないなら、GDPは増えないです。たくさん生産して、いらない在庫が増えるだけです。
安直にGDPの増加を目指すのではなく、需要と供給のバランスを考えることが重要です。
需要と供給のバランスは産業ごとに異なります。資源は有限なので、どこかの産業に注力するなら、別の産業を衰退させないと釣り合いません。
産業ごとの需給のバランスを調整するのは、社会全体を見渡す仕事なので、非常に難しいです。拡大する業界はいいですが、縮小する業界を説得するのは簡単ではないでしょう。縦割り行政ではできない仕事です。
一つの産業に注目していては、木を見て森を見ず、ということになります。かといって、GDPの数字だけ見ていては、森を見て木を見ず、ということになってしまいます。
てな感じのことをぼんやり考えました。
つまるところ、コロナウィルスだけでなく、株式市場だけでなく、環境問題だけでなく、高齢化社会だけでなく、全体を見渡してバランスを考えているような意見を聞きたいですね。
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