2011/11/12に書いたコラムです。
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世の中には複雑な問題があふれています。解決したいけど、問題が複雑で、どうすればいいのか分からないということは良くあります。今回のコラムはそういう時の一般的な対処方法についてです。
複雑な問題の特徴は、それを構成する要素が多いことです。ある要素を動かすと、別の要素に影響してこんがらがってきます。簡単な2択の問題でも、10問あれば1024通りの組み合わせになります。考えるべきパターンがたくさんあることが問題を複雑にしている元凶です。
複雑な問題への一般的な対処方法は、(1) 問題の構造の把握、(2) 要素数の削減、です。
まず問題が分からなければ、解答は決して分かりません。問題を正しく把握すればするほど、良い解決策にたどり着けます。まずは問題を構成する要素をリストアップするのが良いでしょう。
リストアップできたら、次はそれをグルーピングしてみるといいと思います。何が難しいのか、何をどうすれば解決したことになるのか、といったことも考えておくと良いです。
問題を構成する要素が分かったら、次はそれを減らします。要素数を減らすことは問題を劇的に簡単にします。問題の重要なとこだけ取り出して、重要でないとこは無視します。これは物理の世界で言う近似の考え方です。
問題の本質を理解し、それを構成する要素を減らして簡単化できたら、解決策はずっと見つかりやすくなります。残念ながら問題を必ず解決できる保証はありませんが、複雑な問題をそのまま扱うよりはマシな結果になるはずです。
簡単な例として、候補者10名の中から代表3名を選ぶ問題を考えます。10人から3人を選ぶ組み合わせは120通りです。このすべての組み合わせを比較検討するのは大変です。そこでまず1人目を確定させます。そうすると残りの組み合わせは36通りです。84通りは考えずに済みます。1人目の決め方は、考えている問題のもっとも重要なファクターを基準にします。同じ要領で、2人目を決めてしまえば、残り1人は8通りしかありません。1人目と相性の悪い人を入れないといった条件があれば、組み合わせはさらに減ります。こうなると問題解決は簡単です。要素数を減らすということが、問題を簡単化するキーになっているわけです。
世の中にはKJ法とかタグチメソッドとかありますが、基本的には同じことを言っているのだと思います。カードに書き出そうが、魚の骨を書こうが本質は同じです (そう思っているせいか、私はこういう方法論を勉強してません。ごめんなさい。)。
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